浅井洋子先生の論文が、Pediatrics Internationalにアクセプトされました!

新生児グループの浅井先生(現:北海道療育園)の論文が、Pediatrics Internationalにアクセプトされました!
Asai H, Okamoto T, Nii M, Nohara F, Nagaya K.
Neurally adjusted ventilatory assist in an infant with tracheobronchomalacia.

Pediatr Int. 2021. doi: 10.1111/ped.14625.
PMID: 34355466
Impact Factor 1.524
おめでとうございます。

論文の主旨は以下になります。

Neurally adjusted ventilatory assist (NAVA) は横隔膜電気的活動を利用し、呼吸補助のタイミングや吸気圧を制御する換気モードで、従来の換気モードよりも同期性に優れ、自発呼吸に近い呼吸管理が可能となります。
小児・新生児領域での使用経験も散見されますが、気管・気管支軟化症における有用性の報告はほとんどありません。
今回我々は、気管・気管支軟化症を合併した患者さんで、NAVAによる人工呼吸管理を行いました。
従来型のフロートリガー式の人工呼吸器では啼泣時に著明な換気不全を呈し、用手換気や鎮静を必要としていましたが、NAVAでは啼泣の頻度が激減し、かつ啼泣時には充分な吸気圧がかかり、吸入酸素濃度を上げる対応や鎮静は不要となり、安定した呼吸管理が可能になりました。
NAVAにより自発呼吸に近い呼吸管理が可能となったことが、本症例での安定した呼吸管理に繋がったと考えられました。
したがって、長期人工呼吸管理が必要な重症気管・気管支軟化症患者において、NAVAは非常に有用であると考えられます。
図は、従来型の人工呼吸器管理では、換気不全のため鎮静や吸入酸素濃度を上げる対応を頻回に要していましたが、NAVAではこれらの対応が不要となり、安定した呼吸管理が可能になったことを示しています。
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