岡 秀治先生の論文が、Cardiology in the Youngにアクセプトされました!

循環器グループの岡先生の論文が、Cardiology in the Youngにアクセプトされました!

Oka H, Nakau K, Nakagawa S, Kobayashi Y, Imanishi R, Iwata K, Azuma H.
Comparison of myocardial T1 mapping during breath-holding and free-breathing.

Cardiol Young. 2021; 9: 1-5.
Impact Factor 1.093
おめでとうございます。

論文の主旨は以下になります。

心臓MRI検査のT1 mappingは、近年開発された心筋T1値を定量的に検査する方法です。心臓MRI検査は息止め撮影が基本ですが、小児では鎮静下で撮影することが多く、自然呼吸での検査になります。そのため呼吸様式の違いで、心筋のT1値がどう変化するかを知ることは重要です。本研究の目的は、息止め撮影と自然呼吸撮影での心筋T1値の違いを検討することです。
息止め撮影での平均心筋T1値は、basalで1211.1 ± 39.0 msec、midで1209.7 ± 37.4 msec、apicalで1228.9 ± 52.5 msecでした。一方、自然呼吸撮影での平均心筋T1値は、basalで 1165.1 ± 69.0 msec、midで1103.7 ± 55.8 msec、apicalで1112.0 ± 81.5 msecでした。平均心筋T1値はすべての断面で息止め撮影よりも自然呼吸撮影で低下していました。心筋T1値の低下率としては、basalで3.1%、midで7.8%、apicalで7.7%でした。心筋T1値は物体の動きにより低下することが知られており、自然呼吸撮影で心筋T1値が低下したのは、呼吸による心臓の動きが影響したと考えます。
心筋T1値は、息止め撮影よりも自然呼吸撮影で3〜8%程度低下します。鎮静下の小児で心筋T1値を評価する際には、basal以外の断面では過小評価になるため注意が必要です。

図は各段面でのT1 mappingになります。Mid、apicalでは自然呼吸撮影で心筋T1値が低下していることが画像からもわかります。

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