髙橋 悟先生の論文がJournal of the Neurological Sciencesに掲載されました!

神経グループの髙橋 悟先生の論文が、Journal of the Neurological Sciencesに掲載されました!

Takahashi S, Takeguchi R, Tanaka R, Fukuoka M, Koike T, Ohtani H, Inoue K, Fukuda M, Kurahashi H, Nakamura K, Tominaga K, Matsubayashi T, Itoh M, Tanaka T.
CDKL5 deficiency causes epileptic seizures independent of cellular mosaicism.
Journal of the Neurological Sciences 2022; 443: 120498 (IF 4.553)
doi. https://doi.org/10.1016/j.jns.2022.120498

おめでとうございます。

以下、論文の要旨になります。

発達性てんかん性脳症であるCDKL5欠損症では、X染色体上にあるCDKL5遺伝子の変異によるてんかん病態は不明でした。動物実験データによりますと、ヘテロ接合性雌マウスはてんかんを発症しますが、ヘミ接合性雄マウスやホモ接合性雌マススではてんかんを発症せず、体細胞モザイクがてんかん発症の病態仮説として提唱されておりました。本研究では、低頻度モザイク変異も検出可能なデジタルPCR法を用い、複数の男性患者さんの遺伝子検査を行いました。ヘミ接合性変異でもてんかんを発症することを示し、体細胞モザイク仮説を否定しました。さらに、低頻度モザイク変異を有する患者でも難治性てんかんを発症していたことから、てんかん病態として興奮性・抑制性の神経ネットワークの不均衡を提唱しました。