齊藤翔真先生の論文が、Pediatrics Internationalに掲載されました!!

 

専攻医の齊藤翔真先生が、内分泌・糖尿病グループで研修中に執筆された論文が、Pediatrics Internationalに掲載されました!

Saito S, Yamamura H, Kokumai T, Furuya A, Suzuki S, Takahashi S.

Impact of small for gestational age on type 2 diabetes in obese siblings.

Pediatr Int. 2023 Feb 20:e15506.

doi: https://doi.org/10.1111/ped.15506. (IF 1.617)

おめでとうございます。

以下、論文の要旨となります。

在胎週数に比して小さく生まれた児 (SGA児) は、小児期の肥満やメタボリックシンドロームを発症するリスクが高いと考えられています。このことは、いわゆるDevelopmental Origins of Health and Disease theoryの観点で複数報告されてきました。

一方で、臨床的に上記の発症に対するSGA単独の影響の大きさを評価することは容易ではありません。なぜなら、肥満やメタボリックシンドロームの発症には、遺伝的・環境的要因が複合的に関わることが多いためです。

今回、SGA出生以外の遺伝的・環境的要因の差異が小さいと考えられる兄弟において、SGA出生の同胞のみが、著明な内臓脂肪蓄積傾向および小児2型糖尿病発症という表現型を呈した症例を経験しました。SGA児として出生された場合には、肥満傾向とならないよう、より一層注意が必要であることを示唆しています。

小児科医が乳幼児の発達・発育の経過を見ていく中で、肥満傾向にあるSGA児への早期介入は、重要なポイントの一つであると考えられます。