2022年11月24日〜26日の日程で、第66回 日本新生児成育医学会・学術集会@パシフィコ横浜に参加して参りました。大学からは長屋先生、杉山先生、そして私土川が、関連病院からは旭川厚生病院から野原先生、田上先生が参加しました。
全国学会発表が初めての、というより学会発表が初めての私は、楽しみと不安が半分ずつの複雑な気持ちでした。ローテーショングループの先生方にも快く送り出して頂き全日程フルで参加させて頂きました。とても刺激的な3日間でした。
ということで24日朝からの参加を予定していた私は前日入りしました。旅行や外出の準備が苦手な私は、朝回診を終えたところから着替えやらパソコンやらスーツを詰め込み、無事に新千歳空港行きのJRに乗り遅れ、自家用車で空港へ向かいました。
自家用車で向かったため空港では少し時間があったので発表の景気付けに一杯。
やっぱり北海道民のソウルビールはこれですね。
そんなこんなで羽田空港に到着し、乗り換えアプリを駆使し、あいにくの土砂降り+強風でしたがびしょびしょになりながらパシフィコ横浜近くのホテルに到着しました。
夜はというと、中高(+浪人の1年間)を共に過ごした友人と食事へ。実は彼、国立成育医療研究センターの専攻医です。互いの近況を報告し、将来の展望を話し、小児にかける熱い思いを語り合い、エビスで乾杯しました。自分も負けてられないと刺激を受けた夜でした。
前日の悪天候はどこへ行ったのか、学会初日は心地よい晴天でした。
ビル街を15分ほど歩き、じっとりと汗をかきつつ会場へ到着。
今回は「若手新生児科医フェローシップ」という制度(筆頭演者として発表する卒後10年目前の医師を対象とし、選考により学術集会参加費用などを援助するもの)を利用したので学会参加費は無料でした。遠方から参加する身分としては非常に助かります。受付を済ませて早速会場に。
学会会場では、医学書を扱う書店さんが出品しています。毎回ワクワクして立ち読みしてしまいます。とは言いつつ購入したことはありませんが。
ランチョンセミナーの整理券も忘れず受け取り、教育講演やシンポジウムは後日オンデマンド配信があるとのことで、一般演題をメインに参加していました。新生児ローテーションしていた時に経験した症例に似た症例も多くあり、他施設での対応など学ぶことが多い一日でした。
夜は、人生初めての横浜中華街へ。
所狭しと並ぶ中華料理屋に圧倒されつつ出来るだけ密にならなさそうなお店に入りました。北京ダックやら小籠包やらたくさん食べましたが、夢中で写真を撮るのを忘れました。舌バカな私ですが、本当に美味しい… こっちで食べるのとは一味違いました。
2日も快晴。
医療機器メーカーも多数参加していて、スタンプラリーも催されていました。教科書やご当地ラーメンなど豪華な参加景品もありましたが、メーカーさんの圧が凄くて参加せず。
ランチョンセミナーの整理券はもちろん忘れずに受け取り、この日も一般演題をメインに参加しました。
循環器の会場に参加してみると、新生児循環器の分野でご高名な某先生をお見かけしました。各演題の発表が終わると会場から質問やコメントを受ける時間があるのですが、その先生、全演題に対して質問やコメントをしていました。自分の専門分野が本当に好きで、発表される先生方を心から応援しているというのが伝わってきました。その情熱に刺激を受けたのは言うまでもありません。
そんなこんなで夜は再び中華街へ。前日の店とは異なり上海系の中華料理店へ。
学会旅日記の写真を撮るぞと意気込んでいたもののやはり料理に夢中になり写真は撮れませんでした。唯一取れたのは入店後間も無く出てきた青島ビール。アジアのビールって本当に軽くて癖がなくて飲みやすいですよね。水のように飲んで後悔する時があります。
食後はホテルに戻り翌日の発表の準備。もう一度リハーサルをして周辺知識を確認して…
なんだか急に緊張してきました。
「これなんの意味があるんですか」とか聞かれたらどうしようなんて考えているうちに意識が遠のき朝を迎えました。
最終日は、10時から自分の発表でした。自分の順番の前の方も、同じく若手新生児科医フェローシップを利用した方でした。ガチガチに緊張していてこっちまで緊張してきましたが、もうやるしかない。
私は「当院で経験した施設外分娩と北海道における現状と課題を考える」という演題で発表しました。座長の先生を含め道内の病院の新生児科の先生からの質問になんとか答え無事終了しました。会場の発表が終了してからは座長の先生とお話しする機会があり、「興味深いデータでした」とコメントを頂き非常に嬉しく思いました。
あんなに憂鬱だった学会発表も終わってみると、なんだか充実感で一杯。
また発表したいなと癖になるような感覚です。
他の会場を見てみると、演者に大学3年生の学生がいました。タイミングが合わず発表を聞くことはできませんでしたが、そのやる気に素直に感動しました。負けてられないですね。そもそも勝負しているわけではないですが。
そんなこんなで全日程が終了し、医局にお土産もしっかり買って帰路へ。羽田空港では時間が余ったので、自分にお疲れ様という気持ちでお寿司を食べました。
お寿司には日本酒と思っていましたが羽田空港限定のビールを発見。自分の意識とは裏腹に注文していました。これが北海道弁の飲まさるというやつです。
日本の中心で活躍している友人、トップレベルの先生の熱意、やる気のある学生に刺激を貰えた3日間でした。
でも一番刺激的だったのはやっぱり…
土鍋に入ったあつあつ麻婆豆腐でした。美味しいけど辛すぎる!
あつあつの気持ちを維持したまま、参加できなかった講演をオンデマンドで見たいと思います。
小児科専攻医:土川 颯