違和感

2回目の新型コロナウイルスワクチン接種が終わりました。周囲では何ともなかった人もいれば体調不良で仕事を休んだ人もいて。自分はどうなるんだろうと心配でしたが…

結局、接種後24時間過ぎた昨日の夕方あたりからちょっとした体の違和感を感じましたが、解熱鎮痛剤を飲んで寝たら今朝は普段通りでした。意外と大丈夫だったというのが実感です。ただ、これはあくまでも個人の感想で、科学的根拠はありません。詳しくは厚労省のホームページなどで情報公開されてますので、それらを参照して下さい。特に医療従事者の皆さんは正しい最新の知識を持ちましょう。

 

それはさておき、臨床の現場でも時々ちょっとした違和感を感じることがあります。この感覚は本当に大切だと思います。昔、当直で遭遇した患者さんの話です。胃腸炎流行時期に嘔吐と不機嫌を主訴に1歳ぐらいのお子さんが受診しました。その日の当直は忙しく、胃腸炎患者さんも多かったので、問診と診察の後に「胃腸炎」として整腸剤と制吐剤を処方して帰したんですが、他のお子さん達と違って発熱や下痢はなく、むしろ便は出ていないと。診察中はずっと泣いてて、まあよくあることと言えばよくあることなんですが、何となく違和感を感じてました。でも帰しちゃったんですね。そうしたら何時間かして血便が出たという連絡が来て、すぐ受診してもらいました。そう、実は腸重積だったんです。お腹痛かったよね。ごめんね。


無事に整復することができましたが、もしかしたら診断が遅れて手術の可能性だってあったわけで、最初の受診の時に感じた違和感で立ち止まって考えておけばよかったって、今でも反省してます。こんな経験、一度や二度じゃありません。忙しい日常診療の中で違和感を感じられるかどうか、そして違和感を感じた時に立ち止まって考えられるかどうか、これが臨床医にとって最も大切なことの一つなんじゃないかって思います。

反省ついでにもう一つ。恥ずかしながら、ずーっと長い間「違和感」を「異和感」って書いてました。ある時パソコンの文字変換で気付いたんですが、それまで「異和感」って文字を見た人達は、それこそ違和感を感じてたでしょうね(汗)。すみませんでした。

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