出張旅日記:枝幸編-毛ガニと海とシカに出会う旅

小児科医のいない地方の町に出張して、外来や予防接種、乳幼児健診を行うのも、我々大学に勤める医師の大切な仕事の一つです。オホーツク海に面した人口約8500人の枝幸町も、そんな旭川医大小児科の出張先の一つです。

枝幸町といえば毛ガニ。毛ガニ漁獲量日本一の町にふさわしく、町中に毛ガニの看板が出ています。これは出張先である枝幸町国保病院の医局に置いてあるメモ帳。

枝幸町マスコットキャラクター“えさっしー”の帽子にも毛ガニがついてます。残念ながら恒例の枝幸かにまつりは今年も新型コロナウイルスの影響で中止みたいですが、流氷明けの毛ガニは本当に美味しいんですよね。でも今はもうシーズン過ぎちゃいました。ということで本物の毛ガニよ、来年会おう。ちなみに枝幸町民の中には、毛ガニは甲羅周辺しか食べないで、足先は捨てちゃう方もいらっしゃるそうで。なんとも贅沢な…

雪の降らない時期、私は自家用車で出張に行くことが多いです。そして天気が良いと診療が終わった後、気分転換に色々な景色を見に出かけることがあります。今回は強風が吹き荒れていましたが、朝から鮮やかな晴天でした。

三笠山展望閣から枝幸の街並みとオホーツク海を一望。展望閣の2階にはカフェラウンジがあります。一度ゆっくり行ってみたい。

道立自然公園に指定されているウスタイベ千畳岩からオホーツク海を望む。まさにオホーツクブルー。美しい景色を見ていると、自分の悩みなんてちっぽけなものに思えてきます。ここで何度も疲れた心を癒してもらいました。気分転換、大事です。

でも車の運転にはくれぐれもご注意を。枝幸に限りませんが、この時期の北海道といえばエゾシカ。ウスタイベ千畳岩から北にほんの少し走った所でシカさんに出会いました。

「なんだ、お前」って顔して、こっちを見ています。エゾシカは危ないんです。一頭見かけたら、他にも数頭出てきます。

しかもピョーンって軽やかに道路に向かって飛び出してきます。そして侮るなかれ。普通乗用車と衝突したらエゾシカが勝ちます。ぶつかって修理だけならまだしも、廃車になった話や人身事故の話もよく聞きます。ちなみにここ、国道ですから。気をつけないと。

おまけ。枝幸出張と関係ありませんが。

北海道ではお馴染みのシカ飛び出し注意の道路標識ですが、よ〜く見て下さい。ヒグマが対向車線を走ってます。この後すぐに山の中に消えて行きましたが、いますよね、クマさんも。北海道は野生動物の宝庫。というか、元々動物達が暮らしていた所に我々人間が入っていったわけで、だから動物達にしてみれば人間を見て「なんだ、お前」ってなるのは当然です。動物が道路に飛び出してきて危ないなんていうのは人間目線の発想ですよね。シカさんやクマさんにしてみれば、お前ら勝手に道路作って鉄の塊を猛スピードで走らせるなよって感じでしょうか。
人間こそがマナーを守りましょう。もちろん道路交通法も。運転歴30年、これまでゴールド免許を一度ももらったことがない私に偉そうなこと言う資格はないんですけど…

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