出張旅日記:標茶編2-熊が出たぞ〜!

季節は冬。

JR旭川駅前のナナカマドも、葉が落ちて赤い実だけが残りました。これからしばらくの間、出張は公共交通機関のお世話になります。

約半年ぶりに乗る特急大雪。見慣れない色だなと思いましたが、これって現在の車両が登場した1986年当時の復刻色車両なんですね。そして、この道内現役最古参の車両キハ183系、今年度をもって遂に引退だそうです。長年出張でお世話になったこの車両。古いせいで音とか匂いとか色々不便もありましたが、いざ引退って聞くとちょっと寂しい。

発車時刻が迫る中、せっかくなので反対側からもう一枚。この日の特急大雪君、心なしか寂しげな表情に見えます。そして列車に乗ってガタゴト揺られながら、かつて流氷の季節に観光客でごった返す中、2時間以上デッキで過ごしたこととか、たまたま出張で乗り合わせた同期と車内販売のビールを買いまくったこととか、思い出に浸っている途中にふと気が付きます。そういえば来週も斜里出張でこれに乗るんだったって…。

そんな特急大雪に揺られること約3時間、美幌駅で降りるとそこから標茶町までは車で移動です。阿寒摩周国立公園を横切って、約1時間半の移動中に出会うのは野生動物達。特に美幌峠付近では、何度もエゾシカに遭遇しては減速というのを繰り返します。ちなみにエゾシカと車との衝突事故は毎年増加傾向で、昨年道内では年間4,000件を超えたそうです。

今回撮った写真ではありませんが、こんな感じで至る所にエゾシカがいます。そういえば以前、運転手さんが「人間には聞こえないけど、エゾシカが嫌がる音が出る装置を車に搭載したから安全だ」って言った直後にエゾシカが飛び出してきて急ブレーキなんてことがあったっけ…。結局衝突事故を避けるには、スピードに注意して安全運転するしかないようです。

さて、翌日の外来診療中、看護師さんの元にお子さんが通う学校から通知が来ました。内容はというと、なんとヒグマが町内の国道を歩いているのが目撃されたというもの。
「えー!ヒグマがその辺歩いてたって!?」と驚く私。
でも他の看護師さん達のリアクションは、「へー、またかい」くらいの薄いもの。標茶町ホームページの「ひぐまっぷ」によると、11月だけで5件の目撃情報があるんですね。

病院3階の医局から見える標茶のまち。目の前の道路を左に向かって1km弱の場所が、今回の目撃現場だったようです。それって結構街中みたいですけど…。

ガオー!って、もちろんこれも今回撮った写真ではありませんが(しかも剥製)、こんな感じでヒグマに遭遇したらどうしたらいいんでしょう。標茶の外来看護師さん達によると、「目を見て静かに後退り」だそうです。なるほど、勉強になります。ただ、いざその状況になった時に実践できるかどうかは別ですが…。

さて診療が終わり、帰りの車から眺める景色。夕日がとっても綺麗でした。この丘のどこかでヒグマ達も暮らしているのでしょうか。

エゾシカも、ヒグマも、その他の野生動物たちも、人間と遭遇する機会が増えています。私たち人間は「排除」だけではなく「共存」の道も考えていかなければならないですね。そのために必要なのは、相手のことを知る、ある程度のことは容認する、そして過度の干渉をしない、といったことでしょうか。
そして、それって実は私たち人間同士にも言えることなんじゃないだろうか、と思ったのでした。

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