北海道立旭川子ども総合療育センター
医師紹介
役職名 |
氏名 |
院長 |
田中 肇 |
副院長 |
宮本 晶恵 |
医療課長 |
福田 郁江 |
医長 |
木村 加弥乃 |
医長 |
芳賀 俊介 |
病院概要
当センターは児童福祉法に基づく医療型障がい児入所施設であり、障がいを持つお子さんを対象とした医療・療育機関です。
主に肢体不自由のお子さんを対象とした一般入所、肢体不自由のお子さんや神経発達症のお子さんを対象とした親子入所、そして発達に悩みを抱える全てのお子さんを対象とした外来診療を行っております。
常勤小児科医師は5名であり、全員が小児科専門医です。
小児科の外来は5名全員で診療に当たっており、その9割以上を近年受診者数増加の著しい神経発達症のお子さんが占めております。
現在道東道北においてこのような発達外来の数はとても少なく、当センターでは北は稚内から東は根室まで、道東道北全域より発達に悩みを抱えるお子さん達が足を運ばれております。
他に常勤医として整形外科医1名、歯科口腔外科医1名が勤務され、外来リハビリは小児を専門とした理学療法士、作業療法士、言語聴覚士により充実したサービスを提供しております。
入所棟は生活棟と親子棟に分かれています。
生活棟の入所児童は当センターで生活をしながら併設されている旭川養護学校に通学され、リハビリも毎日受けられております。
長期的に入所されているお子さんの他、集中リハビリを目的とした約1か月単位の短期入所も受け入れており、毎月10〜15名のお子さんがコンスタントに利用されております。
一方親子棟は文字通り親子入所を行う所であり、主に就学前のお子さんが中心です。
肢体不自由のお子さんを対象とした約1か月単位の入所と、神経発達症やダウン症候群のお子さんを対象とした一週間の短期入所を行っております。
このような入所支援は外来ではなかなか相談できない生活面の問題も相談できるということでとても好評です。
当センターのもう一つの重要な役割としては地域支援があります。
道内各市町村や関係団体が主催する療育機関に職員を派遣し、お子さんへの診療に加えて地域職員への技術支援も行っております。
また一方では定期的に地域療育機関職員を対象とした研修会も行っており、毎年多くの方々の参加をいただいております。
これらの取り組みにより、北海道のどこに住まれている方にも質の高い療育を受けていただけることを大切な目標に掲げております。
最後に、当センターが掲げるスローガンをここに書かせていただきます。
『発達に悩みを抱える全ての子どもとその家族への支援を行うこと、そして北海道の全ての地域に対し格差のない療育を提供することを目標に掲げ、さらに地域療育機関に対する教育的役割をも担う施設こそが、当センターのあるべき姿である』
そんな施設を常に目標とし、皆様の信頼と期待に応え続けられますように職員一同日々精進しております。
小児科紹介
小児科は院長の私を含め5名です。
副院長の宮本晶恵先生は当センターの地域療育連携室の室長を兼任し、センターの運営管理においても極めて重要な役割を担っておられます。
特に温厚な性格と高いコミュニケーション能力により部署間の調整や管理側と職員との橋渡しなどにも力を発揮され、小児神経学やてんかん診療の大家であることなどからも当センターになくてはならない存在です。
医療課長の福田郁江先生は子どものこころ専門医や死体解剖資格認定、そしてなんと公認心理師や保育士の資格まで持っている多才な先生です。
旭川教育大学で発達教育を学ぶ学生に対する講義も行っており、その幅広い知識や経験を現在の発達診療に生かしております。
また旭川養護学校の学校医やICT委員長など、センター内の重要な役割も担っておられます。
木村加弥乃先生はお二人のお子様を育てられながらも発達外来をバリバリとこなされている、パワフルなママさん先生です。
その母親目線でお母さん達の気持ちに寄り添う診療姿勢により外来のお母さん達からの信頼は厚く、また一方ではその気さくで明るい性格からコメディカルの職員とも親しく交流できる重要な職員間のパイプ役にもなっております。
芳賀俊介先生は昨年度より私たちの仲間に加わって下さった新進気鋭の若者です。
小児科医としての高い技能と子ども達への熱い思いにより、この一年間で小児神経科医・発達診療医として大きな力を蓄え、今では当センターになくてはならない存在となっております。
他の職員からの信頼も厚く、今後益々センターの中心を担う医師へと成長してくれるものと期待しております。
最後に院長の私です。
未だに管理職という立場の難しさに四苦八苦する毎日ですが、信頼してやまない他4名の小児科の先生達に支えられながら何とか責務を果たしているという現状です。
職員の皆様が存分にその力を発揮できる環境を維持することが私の最重要職務と考え、日々心を奮い立たせております。
今後とも医会の皆様のご協力をよろしくお願い致します。
学生、初期研修医の方へ
私どものセンターは障がいを持った子どもや家族に対し、医師だけでなく多職種による多方面からの介入を基本としています。
また地域の保健師や学校の先生などとの連携も、療育の分野には欠かせない要素です。
当センターはこのような連携・協力の重要性を学ぶことが出来る、数少ない病院の一つと言えると思います。
また、障がいを持った子ども達がこの世界の中でそれぞれの能力を最大限に発揮することが出来、あらゆる社会的出来事に平等に参加できるよう支援していく事も私どもの大切な仕事です。
そのためには、子ども達本人に対する関わりだけでなく家族や社会の有り様の調整も必要になってきます。
まさに医療と教育と福祉との融合により、障がいを抱える子ども達が「前向きに生きることのできる」世界を作り上げることが目標となるのです。
このような壮大な関わりに参画することは、急性期の疾病を治療することと同等の価値があり、そして同等以上のやりがいが感じられる仕事だと思います。
実際この分野において理想を実現させるためにはまだ多くの課題が残っており、この分野は医学研究の上からも宝の山だと思います。
しかし現在この分野の医師は需要に見合った数には到底及んでおらず、少しでも多くの方々がこの分野に足を踏み入れて下さることを願って止みません。
またたとえ専門とはしなくても、このような医療、教育、そして福祉の密接に関連する分野が医師の大切な役割として存在することを知っておくことは、これからの皆さんの医師人生において大変有意義なことであると信じています。
熱意ある若者が当センターの扉を一度でも叩いて下さることを切望しております。
病院ホームページ
(http://www.pref.hokkaido.lg.jp/hf/asc/)