遠くから見ると

これから本格的な雪の季節を迎える北海道。

大学の構内では冬囲いが始まりました。
これからの雪の季節、私は公共交通機関で出張に行くので、先日の斜里出張が自家用車で移動する今年最後の出張でした。で、せっかくなので帰りにちょっと寄り道して斜里岳を撮影。

残念ながら山頂は雲に隠れて見えませんでしたが、ちょうど渡り鳥たちが上空を飛んでいました。彼らが空の上から見る地上の景色はどんなだろう。

そんな鳥たちのようにはいきませんが、

こちら、やや高い場所から遠く見える旭川の街。ちょうど写真中央付近に大学病院が写っているの、分かるでしょうか?

で、ここがどこかというと、

惜しい、あと1mで800mなのに。とそれはさておき、遠くから見ると、自分があくせく暮らしている街がずいぶんちっぽけに見えます。

さらにこちらは、

前回の独り言で紹介した、標高約1600mの姿見駅付近から見た旭川方向。ここまで遠くだと、大学病院はおろか、どこに街があるのかすらよく分かりません。なんか、街を見ているというより地球を見ているという感覚。

遠く沈む夕陽を見ていると、自分の生きている世界なんて本当にちっぽけで、日常の悩みなんてバカらしくなってくる。1週間後に迫っている学会発表の準備がまだ途中とか、提出期限間近の原稿がまだ手付かずとか、他にも終わっていない雑務なんてたくさんあるけれど、そんなのどうでもよくなってくる。いや、本当はダメだけど。

でも、現実逃避ばかりじゃダメだけど、目の前のことばかり考えていては視野が狭まって行き詰まることだってあります。

時には遠くから、俯瞰して物事を見てみることも大切です。違った物の見方をしてみると、何か解決のヒントが見つかるかもしれません。

なーんてことを言っている私が抱えている最近一番の悩みは、そう遠くないキャリアの先がだんだんはっきりと見えてきたのに反比例して、近くの物は老眼のせいでますます見えなくなってきたということなのでした。