國米崇秀先生の論文が掲載されました

内分泌・糖尿病グループの國米崇秀先生の論文が掲載されました。

Elevation of erythrocyte creatine post-puberty unrelated to erythrocyte lifespan: Implications from the lack of correlation between HbA1c and erythrocyte creatine
Kokumai T, Suzuki S, Takahashi S, Okumiya T, Koga M.
Clin Chim Acta. 2025 Jan 8:568:120130 
以下、論文の要旨になります。
赤血球クレアチン(EC)は赤血球寿命の指標として知られ、赤血球寿命が短縮する場合に高値を示します。思春期以降の女性では男性よりもEC値が高いことが知られていますが、その要因として赤血球寿命との関連性はこれまで検証されていませんでした。
また、HbA1cも赤血球寿命の影響を受けることから、本研究では小児から思春期におけるEC値とHbA1c値の関係を調査しました。
研究の結果、女性では月経開始後にEC値が有意に上昇し、年齢と相関することが確認されましたが、HbA1c値とは相関しませんでした。一方、男性ではこれらの関連性は観察されませんでした。
本研究は、思春期以降の女性におけるEC値の上昇が赤血球寿命とは無関係である可能性を示唆するとともに、ECがエストロゲンの影響を受ける可能性を初めて明らかにした点で重要な意義を持ちます。