竹口 諒先生の論文がJournal of the Neurological Sciencesに掲載されました

神経グループの竹口諒先生の論文が、Journal of the Neurological Sciences (IF 4.4)に掲載されました。

Takeguchi R, Akaba Y, Kuroda M, Tanaka R, Teruyuki T, Itoh M, Takahashi S
Neurophysiological and brain structural insights into cyclin-dependent kinase-like 5 deficiency disorder: Visual and auditory evoked potentials and MRI analysis

Journal of the Neurological Sciences. 2024;461:123063.
doi: 10.1016/j.jns.2024.123063

以下、論文の要旨です。

CDKL5欠損症(CDD)は、CDKL5遺伝子の病原性変異によって引き起こされる発達性てんかん性脳症です。
近年CDDの治療研究は目覚ましく進展していますが、一方で、治療効果を客観的に評価できる指標は確立していません。今回我々は、12名のCDD患者と同数の健常対照者に視覚誘発電位・聴性脳幹反応および脳MRI(構造画像・拡散テンソル画像)を実施し、臨床的重症度を客観的に評価可能な指標を探索しました。
比較検討の結果、CDD患者では、(1)視覚誘発電位におけるP100潜時と臨床的重症度が有意に相関していること、(2)発話に重要な部位である左下前頭葉三角部の容積が減少していること、(3)軽度の難聴があること、が明らかとなりました。これらの特徴は、CDDの臨床的重症度を評価するのに役立つ可能性があります。