初心忘るべからず

先月公開の学会旅日記 第13回。第74回北日本小児科学会に参加した専攻医の田上先生が担当してくれましたが、実に良いです。実に初々しいです。
そして彼の旅日記を読みながら思い出しました。医師1年目の時、第49回のこの学会で学会発表デビューを果たした私も出発前から緊張し、そして発表後に心から安堵したことを。時は1997年、たまごっちが大流行し、拓銀や山一證券が経営破綻し、そしてサッカー日本代表が初めてワールドカップ出場を決めた、もう四半世紀以上も昔の話です。

そして時は流れ、2023年。今回の独り言は、田上先生と一緒に学会参加した、キャリア27年目となった私の学会旅日記をお届けしようと思います。

まずは出発前、旭川駅にて。

いきなり独り言用に札幌行きの列車をパチリ。緊張のため、道中の写真を全く撮っていなかったという田上先生とは大違い。これぞキャリアの差?

そして、

到着した新潟空港でも忘れずにパチリ。若かったあの頃に持っていた学会参加の緊張感は、かなり薄れてしまっているようです…。

さて今回の学会で、私は一般演題座長の任を仰せつかっていました。

そして聴衆としても演題発表や講演を聴き、様々な知識を得ることができました。キャリアを積んでも知らないこと、新しく勉強しなければならないことはたくさんあります。若かったあの頃と同じ、いや、若かったあの頃よりももっと意識して色んなことを吸収していかないと、どんどん取り残されてしまう。いつまでも知的好奇心、そして探究心を持ち続けないといけませんね。

とは言うものの、お勉強ばかりではなく、現地参加の学会では空き時間の有効活用も大切です。今回は1時間弱で私が体感した新潟をご紹介。

こちら新潟駅前のモニュメント。2つ並んだハートマークが”いい”ですね。

新潟駅はリニューアル工事の真っ最中でした。ここでお土産を物色。
その後、新潟のシンボルである萬代橋まで少しお散歩です。

これは、初代萬代橋の橋名板のレプリカだそうです。ここから更に少し歩くと、

こちらが現在も活躍中の萬代橋。実は3代目だそうです。ここには田上先生も訪れていたようですね。彼はこの橋を見ながら、「年月が経っても多くの人を支えられる、そのような人間になっていければと感じておりました」と、実に立派なご感想。ちなみに私は同じ橋を見ながら、「独り言ネタに使えるなあと感じておりました」…。

と、それはさておき。
今回の学会で、私も田上先生同様に色々な刺激を受けました。

経験を重ね、出発前の緊張感は薄れてきましたが、帰りの充実感は昔とあまり変わらないような気がします。ああ、今回もいい勉強になった。また明日から頑張らなくっちゃって。それって、まだまだ自分に成長の余地があるってことなのかな?
歳を取って脳の衰えを感じるようにはなりましたが、初心を忘れず、これからも貪欲に色んなことを吸収したい。

と、そんな私が新潟の地で最後に吸収したのは、

新潟市が山形市と「ラーメン日本一」の座を熾烈に争っているという豆知識と、吟醸味噌らーめんの濃厚でキレがあるスープ。
ということで、今回も色んな意味でお腹いっぱいの学会だったのでした。